ブレイクアウト戦略とは?米国株自動売買で使うアルゴリズムを徹底解説

ブレイクアウト戦略とは?米国株自動売買で使うアルゴリズムを徹底解説

AlgoTrade Lab 編集部読了時間: 6

ブレイクアウト戦略とは

ブレイクアウト戦略は、価格が一定期間の高値を上抜けた瞬間にエントリーする、トレンドフォロー型のトレーディング手法です。

シンプルでありながら効果的なこの戦略は、アルゴリズムトレーディングの入門として最適です。本記事では、実際に米国株自動売買システムで稼働しているブレイクアウト戦略のロジックを、コードレベルで解説します。

なぜブレイクアウト戦略なのか

数あるトレーディング戦略の中でブレイクアウト戦略を選んだ理由は以下の通りです。

  • ロジックがシンプル — 高値・安値の比較だけでシグナルを生成できる
  • パラメータが少ない — ルックバック期間、ストップロス、テイクプロフィットの3つだけ
  • バックテストが容易 — 判定条件が明確なため、検証がしやすい
  • 自動化との相性が良い — 感情に左右されない機械的な判断が可能

アルゴリズムの全体像

私たちのブレイクアウト戦略は、以下の3つの状態で動作します。

ポジション未保有時(エントリー判定)

現在価格が直近N本の高値を上回った場合、**買いシグナル(BUY)**を発生させます。

現在価格 > 直近N本の最高値 → BUY

ポジション保有時(エグジット判定)

保有中は以下の3条件を優先度順にチェックします。

  1. ストップロス(最優先): 現在価格 ≤ エントリー価格 × (1 - SL%)
  2. テイクプロフィット: 現在価格 ≥ エントリー価格 × (1 + TP%)
  3. 下方ブレイクアウト: 現在価格 < 直近N本の最安値

データ不足時

ルックバック期間分のデータが揃っていない場合はHOLD(何もしない)を返します。

パラメータ設計

パラメータデフォルト値説明
ルックバック期間12本5分足×12本=直近1時間分
ストップロス-1%損失を限定するための閾値
テイクプロフィット+2%利益確定のための閾値

なぜルックバック12本なのか

5分足チャートで12本は直近1時間に相当します。これは以下の理由で選定しました。

  • デイトレードに適した時間軸
  • ノイズを十分にフィルタリングできる
  • 米国市場の取引時間(6.5時間)に対して十分な頻度でシグナルが発生する

リスクリワード比 1:2 の設計

ストップロス-1%に対してテイクプロフィット+2%でリスクリワード比1:2を確保しています。これにより、勝率が34%以上あれば期待値がプラスになる設計です。

コードで見るブレイクアウトロジック

核心部分のロジックをTypeScriptで示します。

function evaluateBreakout(
  bars: Bar[],
  currentPrice: number,
  position: Position | null,
  config: StrategyConfig
): Signal {
  const { lookbackPeriod, stopLossPercent, takeProfitPercent } = config;

  // データ不足時はHOLD
  if (bars.length < lookbackPeriod) {
    return "HOLD";
  }

  const recentBars = bars.slice(-lookbackPeriod);
  const highestHigh = Math.max(...recentBars.map(b => b.high));
  const lowestLow = Math.min(...recentBars.map(b => b.low));

  // ポジション保有中 → エグジット判定
  if (position) {
    const entryPrice = position.entryPrice;
    const stopLossPrice = entryPrice * (1 - stopLossPercent / 100);
    const takeProfitPrice = entryPrice * (1 + takeProfitPercent / 100);

    if (currentPrice <= stopLossPrice) return "SELL"; // ストップロス
    if (currentPrice >= takeProfitPrice) return "SELL"; // テイクプロフィット
    if (currentPrice < lowestLow) return "SELL"; // 下方ブレイクアウト
    return "HOLD";
  }

  // ポジション未保有 → エントリー判定
  if (currentPrice > highestHigh) {
    return "BUY";
  }

  return "HOLD";
}

ストップロスを最優先にする理由

エグジット判定でストップロスを最優先にしている点は重要です。

市場が急落した場合、テイクプロフィットと下方ブレイクアウトの両方の条件を同時に満たさない可能性がありますが、ストップロスは確実に発動させる必要があります。損失の最小化は、長期的な資産保全にとって最も重要な要素だからです。

まとめ

ブレイクアウト戦略は、そのシンプルさゆえに自動売買の出発点として優れています。

  • 価格が直近高値を突破したらエントリー
  • ストップロス(-1%)を最優先で管理
  • テイクプロフィット(+2%)でリスクリワード1:2を確保
  • ルックバック12本(1時間)でデイトレードに最適化

次回の記事では、この戦略のバックテスト結果と、パラメータ最適化のアプローチについて解説予定です。

FAQ

ブレイクアウト戦略はどんな相場に強い?

トレンドが発生しやすい相場、特にボラティリティが高い米国市場の寄り付き直後や経済指標発表時に効果を発揮します。

なぜ移動平均線やMACDを使わないのか?

シンプルさを重視しています。指標を増やすほどパラメータが増え、オーバーフィッティングのリスクが高まります。まずは最小限のロジックで検証し、必要に応じて段階的に改良するアプローチを取っています。

5分足以外の時間軸でも使える?

はい。ルックバック期間を調整すれば、1分足から日足まで適用可能です。ただし、時間軸が短いほどノイズの影響を受けやすく、取引コストの比率も上がるため注意が必要です。

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